終活のご相談

「終活」とは?

「終活」とは、人生の最期に向けて行う活動や事前準備のことです。
今後の介護や医療についての方向性や、葬儀やお墓について、亡くなった後の遺産相続や、生前から身の回りの物や財産を整理する生前整理など人生の最期を意識して準備を行うことです。
遺された家族や周囲の人に苦労をかけないために行うものと考える人が多いですが、実は自分自身のために行う前向きな活動でもあります。
自分がこれまで歩んできた人生を振り返り、気持ちを整理することで「これからの人生を自分らしくどう生きるか」というのライフプランを考えるきっかけになります。
終活は、今後の残された人生をより充実したものにするための大切な活動なのです。

  • 「エンディングノート」をまとめる
  • 財産や相続を整理しておく
  • 自分の荷物を片付けておく
  • 医療・介護の方向性を決めておく
  • お葬式について決めておく
  • お墓の準備をしておく

終活の始め方

終活はエンディングノートを書くことで始めやすくなります。
「エンディングノート」とは、家族や友人のために終活に関する伝えておきたいことを書き残したものです。
今までどのように生きてきたのかを書く記すことで後世に生きてきた証を残せますし、現在の自分の考えを整理することができ、今後の人生の生きがいを見つけるきっかけにもなります。
さらに大切なのは、その内容について家族に事前に話をしておくことです。
希望や必要な情報を共有しておくことで家族からの共感や協力も得られ、より良い終活の実践につながるでしょう。
ただし、エンディングノートには遺言書のように、法的な効力はないので注意しましょう。

エンディングノート

家族や友人など、エンディングノートを渡したい相手を考えながら書くと描きやすくなります。
項目が多くなると大変になるので、一度で書こうとせず時間をかけて書きましょう。
銀行やクレジットカードの暗証番号など第三者に渡ると危険な情報を記入する場合はノートの管理を徹底しましょう。
以下は、エンディングノートに記載すると良い項目の例です。
参考に書く内容を自由に組み立ててみましょう。

■自分史(生い立ちから現在に至るまでの歴史・学歴・職歴・思い出の土地・趣味など)
■個人情報(本籍・年金手帳やマイナンバーカードといった重要情報とその保管場所など)
■家族情報(万が一の時に知らせてほしい親戚や知人の連絡先など)
■医療情報(かかりつけの病院名、病歴や持病、服用している医薬品など)
■保険情報(保険会社名・契約プラン・契約者名、保険金受取人など)
■財産情報(所有する預貯金や不動産・株や投資信託、貴金属など)
■介護の希望(入居したい施設や具体的な介護方針など)
■葬儀の希望(希望する葬儀の内容や納骨の方法、喪主に関してなど)
■遺品の扱い(趣味のコレクションや思い出の品など)
■デジタル情報(スマートフォン・インターネットのIDやパスワード、メールアドレスなど)
■家族や友人に残したいメッセージ(お礼や感謝の気持ちなど)

財産・相続・荷物の整理

自分の死後は今までの財産などは配偶者やお子さんが相続することになります。
わけることのできる現金なら良いのですが、わけることのできない土地・建物・宝石などは誰に相続してほしいか明確にしておき、自分の荷物も整理しておくとご遺族の方々が管理しやすくなります。

また、遺された家族にとって遺品整理は時間もお金もかかり大きな負担となりますので、家族の負担軽減のためにも、残すものと捨てるものに分けて不要なものは処分しましょう。
どうしても捨てられないものは、亡くなった後にこうしてほしいといった希望をエンディングノートに書き記しておくのもひとつです。

お葬式・お墓を決める

最近は様々な葬儀のかたちがあります。
どのようなお葬式にして欲しいか、誰を呼んで欲しいかなどの希望を事前に考えて準備しておきましょう。
葬儀の見積もりをもらいプランをご家族と検討し、お支払い方法を申し送りしておくとよいでしょう。像着の費用でご家族に負担をかけないように準備しておきましょう。
また、遺影用に自分らしい写真を撮影して残しておくなどの準備もあります。

お墓に関しては、予算や立地・埋葬方法など、家族と話し合いながら希望に沿ったお墓を選びましょう。
お墓は不要という方には、散骨や樹木葬のような自然葬や永代供養という方法があります。