葬儀の流れ(3)

葬儀の準備

■葬儀社との打ち合わせ
悔いのない葬儀を行うには事前に葬祭業者と十分に打ち合わせを行っておく必要があります。
分からないことや、不安なことがあれば、遠慮せずに聴いたほうがいいでしょう。
お葬式の進行は、葬儀社によって、若干異なることがあります。

■確認事項
葬儀の準備に際して以下の確認を行います。

  • ・火葬(埋葬)許可書
  • ・供花
  • ・葬儀連絡
  • ・供物の並べ順
  • ・弔辞の依頼
  • ・焼香方法の決定
  • ・役割分担の確認
  • ・出棺時の役割分担

葬儀・告別式

葬儀は故人の成仏を祈るために遺族や近親者が営む儀式であり、告別式は故人と親交のあった人たちが最期の別れを告げる儀式です。最近では、この2つを区別しないことが多くなりました。

■以下のようにお式が進む形が多いようです。

  • 遺族・親族・参列者着席
  • 僧侶入場
  • 開式の辞・読経
  • 弔辞の披露・弔電の奉読
  • 僧侶の焼香
  • 喪主・遺族・親族焼香・参列者焼香
  • 喪主または親族代表の挨拶
  • 僧侶退場
  • 閉式の辞・参列者退席

出棺

■お別れの儀
出棺に先立って親族や会葬者による最期のご遺体との別れの儀があります。
この時、親族や参列者の手で、祭壇やお棺の周りに飾られていた供花をお棺の中に入れていきます。
花は葬儀担当者が、おぼんに入れて準備してくれますので順次、お棺の中に入れて故人を花いっぱいでお見送りしてあげます。
お顔を見ることができる最期の時間です。

■蓋をする
お別れの時間はあっという間に過ぎ、お棺の蓋が閉じられます。
お棺の蓋は、親族みんなで手を添えて、静かに下ろします。

■釘打ち
釘を打つ場合、葬祭業者が金槌で半分打ち、その後遺族が血縁の順に小石で軽く二回ずつうち、最後に葬祭業者が金槌で封じるのが一般的です。打たない場合はお棺に蓋をして、そのまま出棺となります。

■出棺の挨拶
出棺に先立ち、遺族代表による挨拶が行われます。
喪主は位牌を手にします。喪主あるいは遺族の一員が会葬のお礼を述べます。
短くても自分の言葉で挨拶をすることが望ましいのです。
しかし、挨拶のことばかりが気になってしまっては本末転倒ですから、あらかじめ紙に書いておいて、それを読まれて挨拶される方もいらっしゃいます。どちらにしても、会葬の方へのお礼を心から伝るとよいでしょう。

火葬場・お骨上げ

■火葬場への同行
火葬場には、ご遺族や家族のほか、故人ととくに親しかった友人が同行します。
火葬場へは、霊柩車が先頭になって向かいます。その後ろに、僧侶、喪主、親族、友人・知人と続きます。
喪主が位牌を、ほかのご遺族が遺影を持って火葬場に行きます。

■火葬許可証の提出
忘れてならないのが「火葬許可証」です。これがないと、火葬することができません。

葬儀社が預って手続きをしてくれる場合が多いようです。火葬場に着いたら、まず係の人に火葬許可証を提出しますが、当社で代行いたします。

■納めの式
棺を安置した祭壇の前で、「納めの式」が行われます。僧侶の読経、焼香のあと、喪主から順に焼香します。
棺を火葬炉の中に納めるときは、全員で合掌して見送ります。

■控室で火葬を待つ
火葬場の火葬炉にもよりますが、火葬には40分~1時間ほどかかります。この間、僧侶・遺族・親族・同行者は控室で終わるのを待ちます。
控室では、僧侶や親族、同行者などをお酒や茶菓でもてなします。僧侶には上座に座っていただくのが礼儀で、喪主・代表者が応対します。

■骨上げの手順
火葬が済んだお骨は、骨上げ台にのせられて出てきます。
これを遺族や同行者の手によって、骨壷に納めることを「骨上げ」と呼びます。
骨上げは竹の箸を使い、2人1組になって1片のお骨を同時にはさんで拾い上げ、骨壷の中に納めていきます。
骨を1、2片拾ったら、次の人へと箸を渡します。喪主から始まって、故人と血縁の深い順に拾っていきます。
骨は、足の部分から順に、上体に向けて拾っていきます。
一番最後にのどぼとけを拾い、骨壷の中に安置しますが、地方によっては風習が異なる場合があります。

■分骨を行う場合
遺骨を宗派の本山や郷里のお墓などに分けて納めたいときは、「分骨」を行います。
分骨は本骨の墓地等の管理者が埋蔵(収蔵)証明書を発行し、分骨を埋蔵(収蔵)先の墓地等の管理者に埋蔵(収蔵)証明書を提出することになっています。分骨を希望される場合は、その旨をあらかじめお伝えいただければ、分骨用の骨壷をご用意いたします。

■遺骨を持って帰宅する
骨上げが終わると、骨壷は白木の箱の中に入れられ、白布で包んで喪主に手渡されます。
このとき、箱の中に埋葬許可証を入れてくれるのが一般的です。これは埋葬するときに必要になるので、このまま大切に保管するようにしましょう。遺骨は喪主が抱きかかえ、その両側に位牌と遺影を持ったほかのご遺族が座り、喪主の車を先頭にして帰宅します。

お斎(精進落とし)

■ご遺骨を迎えます
火葬場から帰ったら塩で清め、水で手を洗います。(浄土真宗では死を穢れとは考えないので清め塩は行いません)
ご遺骨を後飾り祭壇に飾ります。

■精進落しをします
施主と遺族は末席に座り、お礼の挨拶をします。
近隣ではお帰りの際に葬儀でお供えした供物を分けてお持ち帰りいただきます。
遺族は末席で、お帰りになる方々にお渡ししたり、お見送りやご挨拶をします。